光塾の指導ノート(大学受験勉強法)
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英語学習のStep3 解くための英文法の習得
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階段を昇る~英語学習のStep~

1 中学学習範囲の英単語、英文法を押さえる。
2 中学学習内容の確認をしつつ、高校英文法の基礎を学ぶ。
3 2で学んだ基礎に基づき、典型的な英文法問題を利用して「解くための英文法」を身につける。
4 「解くための英文法」を「読むための英文法」に昇華する。
5 簡単な英文を読み込み、2~4を有機的に関連付ける。
6 傾向対策へ。




3 2で学んだ基礎に基づき、典型的な英文法問題を利用して「解くための英文法」を身につける。


目的

Step2までの学習で、総合英語参考書と簡単な問題集の利用により、次のようなことを学びました。
1)各々の分野を貫く基礎的な考え方
2)分野ごとの関連性についての理解

※前回の記事で述べたように、2)は指導者がいる場合に限ります。
この段階の受験生では独学は不可能です。

さて、以上の下地を基礎とし、「解くための英文法」を身につけるのがこの段階の目標です。
イメージとしては、入試で出題される典型的な文法問題はすべて解ける、という状態を目指します。
入試レベルで具体的に言えば、センター第2問の熟語部分を除く全問正解が到達目標です。
センター試験の文法問題は、他の難関私大と比較しても一定程度のレベルを保っています。難関私大が難しいのは出題形式によるものであって、センター試験を超える文法テーマが出題されることはほとんどありません。ひとまずは、センターレベルの完成を目指しましょう。
正しくこの段階をクリアすることができれば、すべての大学の典型的な4択系文法問題で合格点をとることができます。頑張っていきましょう。


現状と問題

現状を分析し、目標達成までのギャップを考えます。
Step2のクリア段階と、Step3のクリア段階の間には次のような差があります。

1)標準典型問題についての決定的な抜け
2)知識を体系化するだけの問題数の不足
重なりはありますが、以上2点を強調しておきます。
これらがStep3で取り組むべき問題であり、これらのクリアがStep3のクリアとなります。


1)標準典型問題についての決定的な抜け
要するに、知らない文法テーマがたくさんある、ということです。
これらの抜けについては以下の2種類に分けることができます。

1 分野それ自体の不足
僕の推奨教材を利用していれば、名詞、形容詞、副詞、倒置、省略、強調、否定といった文法分野についてはまだ学習を行っていないはずです。これらは一から学習を行う必要があります。特に、倒置、省略、強調、否定は次のStepであるStep4に直結する分野です。理解を重視し、断片的な知識にならないように気をつけます。

 2 分野学習の浅さ
Step2で利用した教材は、分野の全体像を掴むために、枝葉の部分を削ぎ落したものを利用してもらいました。したがって、一度学習した文法分野であっても、その枝葉の部分についてはまだ学習を行っていません。具体的には次のとおりです。

 ・動詞と文型:自動詞・他動詞の区別、頻出語法の整理

 ・準動詞:独立不定詞句、動名詞の慣用表現、独立分詞構文

 ・時制:未来を表す表現、時制の一致とその例外

 ・助動詞:助動詞の慣用表現

 ・仮定法:仮定法現在

 ・接続詞:相関表現と動詞の数、副詞節を導く従属接続詞、同格のthat

 ・関係詞:関係詞thatの用法、関係代名詞whatの慣用表現、関係代名詞as,butの用法、
      制限用法・非制限用法の区別、複合関係詞の理解

 ・比較:比較表現の原理、比較表現を使った慣用表現

以上の文法テーマは文法問題として頻出ですから、必ず押さえる必要があります。
しかし、注意深く観察すればわかるように、これらの文法テーマはほとんどが断片的な知識を要求するものです。したがって、枝葉に囚われず本質を理解することを目的としたStep2では敢えて学習対象から外したのだ、ということがおわかりかと思います。


2)知識を体系化するだけの問題数の不足
知識を体系化するためには、どうしても問題数が必要です。
体系化とは、体系を示す抽象的な原理原則を示されるだけでは行えるものではありません。大量の具体的な問題を解くことで、ひとつの抽象化された理論が生まれ、そのとき体系化が可能となるのです。
Step2で行った学習は、ひとつのテーマにつき多くてせいぜい2題程度です。たった2題を解くだけでその文法テーマをモノにできる人はほとんどいません。大切なことは、同じテーマの問題を大量に反復すること。Step2では理解を重視したために、その問題数が決定的に不足していました。そこで、Step3では、Step2で培った理解に基づき、大量に同テーマの問題の反復演習を行います。反復演習の結果、具体的なひとつひとつの問題が、抽象的に捉えられるようになれば、この先現れる幾多もの問題はすべて解くことができるようになります。入試英文法で出題される文法テーマは、せいぜい200-300程度しかありません。すべての文法問題はこのテーマのうちのどれかである、と考えられることがこの段階の学習では最も大切なこととなります。


以上が、目標と現状のギャップです。


3 手段

1)教材
2)使用方法
3)達成度のアセスメント

1)教材

A) 『英文法・語法 』(My best―基礎からベスト入試基本問題集)
もしくは『CDで覚えるNext Stage(ネクステージ)―Next Stage(ネクステージ)英文法・語法問題』の文法・語法部分
B) 『総合英語Forest 6th edition』(桐原書店)

C) 『熱血教師キムタツの東大英語基礎力マスター Vol.3基本文法篇』 (講談社の学習参考書)


2)使用方法

上記目標を意識しつつ、次のように学習を行います。
以下、関係詞を例に説明します。他分野でも同様です。

1 新規の学習

1 B;関係詞のPart1-3を2回読む。
このとき、Step2で飛ばしたPart3を注意深く読み、発展的な表現やイディオムについては一度ノートに書き、覚える努力をする。

2 A;関係詞の問題を解く。
・問題文は必ずノートに書くこと。
・答え合わせは1問毎に行うこと。
・根拠をもって答えられたかどうかを、正解/不正解の基準とすること。
・上記の基準で不正解となった問題については、フォレストで該当部分を検索し、周辺知識をノートにまとめること。
・解法や覚えておかなければならなかったことを赤ペンで正しい日本語で書く。
・これを関係詞の問題すべてが終わるまで繰り返す。

3 B;最後にBをPart1-3まで通読する。
・気づいたことがあれば、Aの解説のページや、ノートに書いておく。このとき、問題とのリンクを大切にすること。

2 復習

上記の基準で不正解となった問題を解き直します。
以下の点に留意して取り組んでください。
・原則復習の際は問題文を書き写す必要はない。
・解き直しは、赤ペンで書いた知識が出てくるかどうかを正解/不正解の基準とする。
・不正解となったものは、もう一度覚えておくべきことと解法を正しく記憶し、適切な期間をおいて復習を行う。

3)達成度のアセスメント
量を絞った文法問題集を利用して習熟度の確認を行います。
Cを1-2週間で一気に解きます。この問題集で9割以上得点できない場合、今までの学習に致命的な欠陥があります。どこまで戻るべきなのかは各人の判断に任せます。
多くの場合、

1) フォレストを利用した周辺知識の拡充がうまくいっていない
2) 覚えておくべき知識・解法を記憶しきっていない

この2点に問題があるでしょう。それを踏まえてもう一度、上記A,Bに取り組んでください。特に、見たことがあるのに解けなかった、という症状をお持ちであればこれらにつまずきがある可能性が非常に高い。裏を返せば、この2点をクリアできさえすれば、Cは初見であっても9割程度の得点は十分可能です。

根拠と自信を持って9割の得点ができ、間違えた部分の復習を終えたらStep4へ。
いよいよ、文法と長文の橋渡し。
解くための英文法を、読むための英文法に昇華する段階です。
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プロフィール

光塾

Author:光塾
東京大学大学院教育学研究科にて「学習法略」の研究をしています。

「効果的な学習法は人によって異なる」。この当たり前の事実に、どれだけの人が気づいているでしょうか。

受験業界においては、「勉強法」というものは「法則」というにはあまりにも根拠に乏しく、個別具体的な「俺のやり方」に過ぎないことが多々あるように思われます。

そこで、戦国時代の如く統一されず、受験生を混乱の渦中に陥れている個別具体的な「俺のやり方」の乱立に対し、科学のメスを入れ、「自分に合った学習方略」の発見・選択の助けを行いたいと思っています。

つまり、学習法を科学するのです。

今まで受験業界においては、個別具体的な経験を過度に一般化するに留まり、このような統一的な視点が欠落していたように感じます。

「効果的な学習方略」の選択と、欲しい結果に見合う努力さえあれば、誰でも望む結果に到達することが可能です。

10の努力を100の結果にすると吹聴するような怪しげで奇を衒った方法はここでは紹介していません。

普通にやって、普通に受かる。

そんな方法を、科学的方法論に基づき、解明していきたいと考えています。努力が正しく報われる社会の実現に向けて。



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