光塾の指導ノート(大学受験勉強法)
こちらのサイトでは、一本の筋の通った「学習理論」について説明することを目的としています。 一方、twitterでは、「ヒント」について紹介しています。 大学受験のヒント https://twitter.com/hikari_juku
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理論と実践の架け橋ー指導者向けテキストの紹介ー
■ 現場の方からのご質問

@hikari_juku おはようございます。福岡の中高一貫校で理科の指導をしているものです。科学的な教授方法の追求という信念や、普段のツイートにはいつもはっとさせられ、尊敬の念を抱いております。Sat Nov 19 23:45:11 via YoruFukurou




@hikari_juku 私は理学部の卒業でして、教科の知識には自信をもって取り組んでいるのですが、光塾さんのブログやツイートを拝見して、教育学や心理学の知識をもっと身につけたいと痛感致しました。Sat Nov 19 23:45:22 via YoruFukurou



@hikari_juku そこで、もしよろしければ教育現場で実践するにあたって教育学や心理学を身につけるのに良い本をご存知でしたらご紹介いただけないでしょうか。突然の一方的な質問になりましたがお答えいただけましたら幸いです。Sat Nov 19 23:45:34 via YoruFukurou







以上のような質問を頂きました。ありがとうございます。
こうして現場の方からコメントを頂けることは大変嬉しく思います。
どうしてもこの業界は、理論 vs 実践の二項対立に陥りがちですから。
互いに良い面は取り入れつつ、児童・生徒のために高め合うことができたら素敵だと思います。


■ 心理学に基づいた方法論として

以下僕の推薦するテキストを、簡単なレビューをつけて紹介します。
主に現場で指導される方向けにご紹介していますが、塾で働く大学生や、受験生にも有益な部分がいくつかあるでしょう。
上から順に読んでいかれると、スムーズにこの学問領域が理解できるように配置してありますが、興味のある部分から読んでもらっても結構です。



・市川伸一『勉強法が変わる本』


勉強法が変わる本―心理学からのアドバイス (岩波ジュニア新書)



中高生向けに書かれた本だが、心理学の知見と具体的な学習とを上手に結びつけてくれる。
受験生も、世に溢れる勉強法の本よりもまず、この本を読もう。


・市川伸一『学習と教育の心理学』

学習と教育の心理学 増補版 (現代心理学入門 3)


学習心理学テキストのスタンダード。
発展的な内容は含まれていないが、全体像の把握には適している。良書。



・山内光哉/春木豊『グラフィック学習心理学ー行動と認知』


グラフィック学習心理学―行動と認知 (Graphic text book)



上記『学習と教育の心理学』より発展的な内容を収録。
古典的な行動主義心理学を中心に解説している。
図解が豊富で、実験の方法等もわかりやすい。



・箱田裕司他『認知心理学(New Liberal Arts Selection)』

認知心理学 (New Liberal Arts Selection)



認知心理学の概説書。
これ1冊があれば、大抵のことは調べられる。
お勧めの利用法は、通して1回読み、教育の現場の中でひっかかることはないかと発問し続けること。つまり、アンテナの感度を高めるのに利用する。
記憶、理解、問題解決の章は特に注意深く読んでおくと、すぐにひっかかってくれるだろう。



・三宮真智子・編著『メタ認知 学習力を支える高次認知機能』


メタ認知―学習力を支える高次認知機能



学習に不可欠な認知に関する認知である「メタ認知」について12の章で概説。
テストだけの人間になってしまうかどうかは、このメタ認知にかかっているといっても過言ではない。
ちなみに僕が自分の授業で最も重視している点はここ。
理解するとはどういうことか、知識を獲得するとはどういうことか、記憶をしているとはどういうことか、これらの発問を生徒に主体的に行わせるヒントになるはず。


■ 理論と実践の狭間

以上、簡単な本のレビューでした。

実践における理論の役割は批判可能性と一般性の付与にあるように思われます。

経験(憶測?)のみに基づく指導にありがちなのは、一方で「俺の言うとおりにやらなかったから落ちたのだ」言い、他方で「俺の言うとおりにやっても落ちたのは、お前の努力が足りなかったからだ」という言明です。


このような指導の問題点は、未来永劫自己批判がなされない点にあります。
ポパーを引くまでもなく、反証可能性のない理論はもはや科学的な理論ではありません。


上記のテキストに記載された実験観察の結果帰納された理論は、現場で培ったノウハウに、見落としていた切り口を提供すると同時に、そのような現場の経験に一般性という正当性を付与するものです。

一般性という性質は、未知の生徒や問題を相手にする際に「勘所」として働くものです。
問題解決は、おそらく誰しもが一般から特殊へという順序を辿ると思いますが、受験業界でも具体的個人が提案した「特殊解」を突如適用するのではなく、実証されたある程度の一般性を持った解をまず適用してみようとすることで、問題点が明確になるはずです。

この点、受験業界は特殊解ばかりですから、いつまで経っても自分に合った学習法というものが見えづらくなっているように思えます。
そうではなく、まず教育心理学の膨大な蓄積を利用してみようとすることは、このあたりの問題を一定程度クリアにするはずです。
一般解を適用後に、残った問題については特殊な解を自分で作ってしまえばいい。
このようなプロセスが最もコストが小さく、万人に推奨できる指導法であると僕は確信し実践しています。



参考になれば幸いです。

百ます計算から始まる、彼女と数学の6ヶ月間。-高卒順位30位までの軌跡-

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百ます計算から始まる、彼女と数学の6ヶ月間。
-高卒順位30位までの軌跡-





またもや河合記述模試から。



今回の生徒は、芸大志望の浪人生。

第2回河合記述模試の成績と、生徒の実感から思ったことを書いてみたいと思います。






前提として

彼女は音楽科だったので、一般的な高校に比べれば、遥かに数学の時間は少なかった。

現在、多くの進学校では、週に6-8時間程度数学が行われているはずだけど、彼女の通う高校では週3時間程度だったそうだ。


浪人してから一緒に数学を学習し始めたのだけれど、ほぼゼロから学習を始めました。

とりあえず、数学に関する前提はこんなところ。





結果

そんな彼女の河合記述模試の成績はどうだっただろうか?

なんと、数学で全国順位で3桁、もっとキャッチーな成績を言うと、高卒生順位では30位という結果だったんだ。彼女が受験する大学が要求するレベルを考えると十分すぎる成績でした。うーん、すごいね。


本当に高校内容については、ほとんどゼロから始めて、6ヶ月ちょっと。

いったいどうやってここまで辿り着いたのだろうか?ちょっと気にならない?


もちろん、彼女が慣れない数学にもかかわらず必死で頑張ってきた、という事実は大きく貢献しているのだけれど、今日はその頑張りをどのように形にしたのか、どんなルートを歩いたのかという部分に焦点を当てて考えてみます。


彼女を始め、多くの指導した生徒達からのフィードバックと、自分が専門としている教育学(特に認知心理学)の知見からおおよそ外さない学習方法というものが見えてきました。それをちょっと簡単に書いてみたいと思います。






数学学習のアウトライン

数学学習については、以前からStepで述べている通りなんだけど、それの補足をここでは記述することにします。


特に、受験生の間ではあまり共有されていないであろう考え方につき、強調しておきます。ではその考え方とは?

 

本当にゼロからやるなら、いきなり過去問、入試問題はアウト

どの合格体験記(体験だよ!)なものや、受験勉強法(法則と言えるかは疑わしい)を扱った本を読んでも、「まず過去問から」とされていることが非常に多い。


そりゃ、キャッチャーだよ。

普通は下から順にやるんだから。

「基礎やって、教科書やって、発展問題やって、やっと過去問」って進むのが一般的だもんね。

突然「ゴールから逆算するんだ!」って言われたら飛びつきたくなるのもわかる。



ゴールから逆算して、本番での得点の方法を考える。

例えばセンター数学なら、数と式、2次関数は満点、図形は難しいから8割くらい。確率は年によって難易度が違うから、8-9割を狙おう。


さて、本番で数と式で満点をとるには、センター当日まで後120日あるから…

今月はここまでやって…

とすると、今週は…

ということは、今日のノルマは…


なんていってね。わーかっこいいね。

トップダウン的な処理方法は確かにかっこいい。

スマートで無駄がない。憧れちゃうよね。



でもさ、ちょっと待って。

本当にゼロから始める人に、そんなことができるんだろうか?


例えば、中学時代二次関数でひいひい言っていた生徒が、高校に入学してすぐにセンター数学の過去問を見て一体何が得られるのだろうか?


仮に解説を見ながら、表面的に分析できたとしても、その自称「分析」を普段の学習に活かすだけの力が彼にあるだろうか?


これが非常に愚かしいこと、あるいは無意味であることは容易に想像がつくだろう。

しかし、これこそがまさに受験生の実態なんだ。ぜひ自分の学習を見直して欲しい。


僕の主張は、「結局普通が一番早い」だ。

本当にゼロから始めるのであれば、「普通に」高校数学の教科書や授業を主軸にして学習をしていくべきだろう。

そこで「自分が授業を理解できない」ことの正当化のために、わけのわからない内職や、ピントを外した独習をしないこと。


授業が理解できないのであれば、授業を理解するための努力をすること。

中学時代の学習に穴があるなら、それを埋めよう。

簡単な四則演算のせいで解答が理解できないとわかったら、百ます計算がオススメだ。


とにかく、不足を補う努力をすることだ。

ゼロから始めるなら、それが一番早い。言われてみれば、至極当たり前だろう?






彼女の半年間


彼女の話に戻ろう。


彼女の学習はシンプルだった。

まず、計算に不安があると思ったから普段の学習に計算ドリルを取り入れた。


本当にゼロから始めたため、教科書レベルの問題を収録した参考書を利用し、公式や定理について確認したのち、それを利用する問題の解き方を一緒に考えた。


その内容が理解できているかどうか、教科書傍用問題集で確認し、穴を徹底的に埋めた。


そして教科書レベルの参考書で理解し、運用できるようになった知識を、傾向対策として試験用にアレンジした。


アレンジした知識が、試験という時間的・心理的制約の中で利用できるように、実践問題集を学習した(←今ここ)。


これが、彼女の数学学習の全貌だ。

極めてシンプルだし、それぞれの学習に必然性があるのがわかるだろう。


奇抜な学習法の一つは、この順序をキャッチーに入れ替えるものだ。

先に述べたように、「まず過去問」といった学習法はこれにあたる。


「まず過去問」と言える学習者は、それなりに学校の授業を聞き、宿題をこなし、定期テストでもまずまずの点数が維持できていた受験生に限るだろう。そうでなかった生徒ほど、奇抜な学習法に走りたがる傾向があるように思われる。


いいかい。

「誰も知らなかった魔法のような学習法」なんて存在しない。

情報商材としてネットで5万円くらいで売っている記憶術だって、あんなのギリシア時代から存在するし、記憶について扱った認知心理学の教科書ならどれにだって載っている。


普通にやる。

それ以外に、ないんだよ。


でも、普通の積み重ねは、魔法のように見えるんだ。

彼女の成績を見てくれよ。出発点から考えたら、まるで魔法じゃないか。


その裏には、魔法なんかどこにもない。

彼女自身の泥臭い努力だけがあった。


普通にやって、普通に受かりましょ。



奇跡のレシピ-早稲田志望、浪人、日駒E判定、合格大学なし-
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「その気になればね、砂漠に雪を降らせることだって、余裕でできるんですよ」
 ー伊坂幸太郎『砂漠



■ 早稲田志望、理系、浪人、合格大学なし

僕の生徒の中に、こんな浪人生がいる。


現役時代は、合格大学、なし。
模試の成績は、日東駒専すらE判定。


これだけで、受験生のプロフィールとしては十分だよね。今日はそんな彼の話。


■ 出会い

彼が僕のところを訪ねてきたのは、3月の半ばだったと思う。
僕の教室で、テーブルを挟んで面談をした。

よくいる高校生だった。
高校時代は、部活が生活の中心。
部活を引退する前は、テスト前に一気に詰め込む。授業の予復習の習慣はなし。
引退後に本格的に受験勉強を始める。もちろん、戦略や戦術については特に持ち合わせていない。


それでもがむしゃらに、英語は単語を覚える、とか、数学は問題集を解きまくる、とか。そういう勉強をしていた。


この話を聞いてどう思うだろうか?
「ばかだなー」と思うだろうか?
あるいは、「今年もどうせ落ちるだろう」と思うだろうか?
受験生の目線からすると、そうなのかもしれない。



僕はね、素直な子だな、と思った。
「とりあえず、単語」と思えるのは、素朴で素直な発想だ。
そこで、変な意地を張って「単語は推測すれば読める!」とかなんとか、センター基本単語すら覚束ないのに言い始め、単語学習を疎かにするような人とは違った。

彼は、「行動」していた。実際に単語をしっかり覚えていたから。
それで成績が上がるかどうかはわからない(おそらく上がってはいなかった)。
それでも自分に思いつく「できること」を考え、行動した。
それがたとえ間違った方向であっても、もっといい方法があったとしても、彼は前に進んでいたんだ。



この子は、伸びる。


入塾の手続きをしたときに、僕は確信した。



■ それから半年

それから半年。
第二回河合記述模試の結果が返却されました。
その結果を紹介しようと思う。


第2志望である東京理科大学以下、すべてA判定。

加えて、第1志望の早稲田大学は、志望者内順位全国5位だった。


■ 奇跡

もう一度確認しよう。
彼は、去年度受験した大学からはすべて不合格をもらっている。
加えて、模試の成績は日東駒専でさえE判定だった。

現役生はなかなかイメージが沸かないかもしれないが、一般的に言われていることとして、浪人生は成績を大きく向上させることが難しい。

彼は、そういったジンクスも乗り越え、ある種「奇跡」と言える成績を叩き出した。


■ どんな勉強法?どんな教材?

彼の話を聞いて、


「どんな教材を使ったのか?」

「どんな勉強法をとったのか?」



なんてことが、気になっている人も多いと思う。


僕が答えよう。
あのね、「普通の教材」で、「普通に」勉強したんだよ。

使っている教材なんて、みんなと同じ参考書だよ。
僕が授業で使うプリントくらいなもんで、特別な教材なんて与えていない。

勉強法だってシンプルだ。
今必要な、足りない学習を補う。

河合記述模試の前は、確か過去問演習等の傾向対策はさせていなかった。

一応、当時彼にやってもらった学習を紹介すると、

英語:簡単な英文の読み込みと、『英文解釈の基礎技術』を用いた簡単な解釈
数学:1A・2Bは『シグマトライ』のインプット、3Cは教科書の確認
物理:『エッセンス』の学習と夏期講習

こんなもんだったはず。
いたって普通の学習でしょ?
それでも、奇跡は起きる。いや、起こせるんだ。



■ 奇跡のレシピ

センター試験まであとわずかだ。
刻一刻と、入試本番が迫ってくる。

今だって、思うように成績が上がっていない受験生は多いと思う。
不安になって、今すぐ受験をやめたくなる気持ちもよくわかる。
こんな奇跡なんて、自分には起こせない!って叫ぶ声も聞こえてくる。
でもさ、ちょっと僕の話を聞いてみて。


断言しよう。

奇跡って、運とは違うよ。
少なくとも入試においては。

奇跡にはレシピがあるんだ。
材料さえあれば誰でも作れる。

じゃあそのレシピって、いったいなんなんだよ?
それはね。「普通の努力」だよ。
いいかい、奇跡ってのは、普通の積み重ねだ。

彼の学習の全貌はこうだ。
普通に予備校に通い、普通に授業の予習・復習をし、普通に足りない部分を自習で補う。

これだけだよ。

だから、ねぇ、これを見ている君。
「自分には無理だ」なんて思わないでよ。

普通の努力を積み重ねることさえできれば、自分でさえ驚くような結果が生まれる。

毎日、毎日、ほんの少しずつしか積み重ねることができないから、まだ目には見えないかもしれない。

でも、振り返ってみたとき、驚くほど巨大な山になっている。
気高くそびえ立つ、雄壮で偉大な山だ。

それは他でもない、君が作ったものだ。
そして、その山は、「日々のほんのわずかな努力」が積み重なって生まれたんだ。

普通を積み重ねよう。
普通からしか、奇跡は生まれない。

甘い言葉に負けるなよ?
君の普通の努力以上に、奇跡に貢献するものはないんだ。
君の代わりに成績を伸ばしてくれる便利アイテムなんてあるはずがない。
申し込みするだけで成績が上がる講習も、買うだけで頭の良くなる参考書もないんだ。


君にしか、君の奇跡は作れないんだ。
そして、その奇跡は普通の積み重ね以外のなにものでもない。



ね、だからさ、普通にやって普通に合格しましょ。

質問の前に
質問の前に
アドバイスを求める人は、以下の点を確認してから質問してください。
下記の注意を読んでいないと判断した場合、質問に答えません。

■ 既出の質問

多くの場合、特に科目別の学習については、ブログとツイートで既に紹介しています。
まずはこちらを検索してから質問するようにしてください。
その上で不明な点があれば喜んでお答えします。


ブログ「光塾の指導ノート」
http://hikarijuku.blog33.fc2.com/

ツイログ
http://twilog.org/hikari_juku


■ 質問の前提

回答に必要だと思われることを明記してください。
以下の点に注意してみましょう。

1)悩み

2)現在の成績(模試名、点数、偏差値を全科目明記)

3)今までどのような学習をしてきたか

4)今どのような学習をしているのか

5)何が不足していると考えているか

6)その不足をどう補うつもりでいるか

7)その科目にかけられる時間

とにかく具体的に書きましょう。
抽象的な質問には、抽象的なアドバイスしかできません。
適当になされた質問には、適当にしかアドバイスできません。

より良いアドバイスを欲するのであれば、上手な質問をするように心がけましょう。
回答する側の気持ちになるというコミュニケーションの大前提です。

不安な人は、上記の前提をすべて書きましょう。
情報が多ければ多いほど、より良い回答が可能です。

■ Q&A集

よく下記のような質問を見受けます。
よくあるQ&Aとしてまとめておきます。

Q 模試の成績が悪かったんですけど、どうしたらいいですか?
  英語(数学、国語、物理……)が伸びないんですけど、どうしたらいいですか?
  学校のテストで赤点をとりました。どうしたらいいですか?

A 前提を欠く質問です。上記を参照してください。


Q 「◯◯っていう教材が良いって聞いたんですけどいいんですか?」
  「シス単と速単どっちがいいんですか?」

A 教材の良し悪しは学習の目的によって決定されます。
どのような学習をしていて、何が不足していると考えているのかを明示してください。
その不足を補えるかどうかという点からお答えします。


Q 青チャートの例題110がわかりません。

A 学習の内容についてはTwitterでは原則答えません。
Twitterでは学習「方法」については積極的に答えますが、
学習「内容」については公共性と僕の負担の大きさという観点からお答えできません。
ご了承ください。



■ 質問に答えてもらえない?

質問に対する答えが返ってこないときは、次の点を確認してください。
いずれも一般的な「マナー」の話です。通常質問する人は意識する必要はありません。
不安な方はチェックしてください。

1)マルチポスト

マルチポストされた質問にはお答えしません。
詳しくは以下のリンクを御覧ください。

Wikipedia「マルチポスト」
http://bit.ly/rqKX39

[Tips]マルチポストが嫌われる理由~なぜマルチポストは問題か?
http://bit.ly/oudtH0


2)回答に対するアクションがなかった場合

以前に回答に対するアクションがなかったアカウントからの質問には答えません。



■ 答えたくなる質問の仕方

上手な質問の仕方を、具体的な質問を例に紹介します。
上手に質問してくれた受験生には、本当に喜んでお答えするつもりです。
以下の例を参考に、上手に質問してみてください。

Twitter _ @hikari_juku

・検索をし、自分で調べてみたことを明記しています。
 答える側としては、このような配慮は非常にありがたいです。
・現在の成績も模試名と偏差値で明らかにしています。

Twitter _ @hikari_juku-1

・他教科の成績を明示しています。他の科目との兼ね合いを考えたバランスのよいアドバイスが可能となります。


Twitter _ @hikari_juku-2

・現在の悩みと質問が非常に具体的です。
 単に「数学ができません。どうしたらいいですか?」と書かれた質問と比較してください。

Twitter _ @hikari_juku-3

・現在の数学の実力と成績が明記され、かつ、目標が数値として具体化されています。

Twitter _ @hikari_juku-4

・今までの学習内容が明確です。
・自身のこれからの課題も明記されており、非常に答えやすい質問となっています。


■ ブログへの掲載

上記のように良質な質問については、他の受験生のためにブログに掲載させて頂くことがあります。
良質な質問からは、良質なアドバイスが生まれます。ぜひ共有していきましょう。

■ 最後に

要するに、コミュニケーションをしましょうよ、ということです。
上記の注意事項は、すべてコミュニケーションをしようと思う人にとっては
当然のことです(にもかかわらず、わざわざこうして書面に起こす理由を察してください)。

多くの人々にとって、ここまで述べた注意事項は、まったく関係がないはずです。
どんなに「くだらない」と思われそうなことであっても、
あなたにとって大事な問題であり、かつ、コミュニケーションのルールを守ってなされた質問であれば、
僕は喜んでお答えしますし、むしろ質問してくださったことにお礼を言いたいくらいです。

一人の人間として、コミュニケーションを図ろうとしてくれる質問を、お待ちしています。




数学学習のStep3
階段を昇る~数学学習のStep3~



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1 中学校段階のつまずきを解消する。
2 理解を促す教材(授業も含む)を利用しながら教科書レベルの例題を潰す。
3 教科書レベルの類題を解き基本問題に対する反応速度を上げる。
4 教科書の発展問題を理解し、記憶する。
5 適切なレベルの総合問題集で入試典型問題を押さえる。
6 類題で演習量を増やし、反応速度を上げる。
7 Step5の穴を埋めつつ、傾向対策へ。


Step3 教科書レベルの類題を解き、基本問題に対する反応速度を上げる。

■ この段階の目的

Step2までの学習で、教科書掲載の基本的な知識のインプットは終了しました。
ここで問題となるのは、次にどのような学習を行うか、です。

次に行うべき学習として、多くの受験生が取り上げるのが「入試問題の学習」、「発展問題の学習」でしょう。しかし、僕の指導ではこのような流れを取りません。

次に行うべき学習は、今までのレベルの問題を利用した計算練習です。
インプット中心の学習は「わかる」をある程度担保しますが、「できる」までは保証しません。解法が「わかった」としても、それを解答として表現できる力がなければ「できた」、つまり点数を得たことにはならないのです。解答として表現できる力こそが計算能力であり、それは計算を実際に行った人にしかできないのです。この点を度外視している受験生は非常に多い。


■ 計算能力の重要性

計算能力は、コミュニケーションの力に喩えると、その本質が見えてきます。
ここでいうコミュニケーション能力とは、自らの考えを適切に言葉にして相手に伝わる形で表現できる力であると定義します。一般的な意味よりも発信する力に力点をおいています。

これを受験数学における計算能力と比べてみましょう。
すると、計算能力とは、問題文を読み浮かんだ解法を、数式・図・文章の形で、採点者に伝わる形で試験時間内に表現する力である、と言えるでしょう。計算能力は、この「相手に伝わる形で試験時間内に表現する」部分に大きく関わる力です。

計算能力の重要性について考えるためには、計算能力がない状態を考えてみることが有益でしょう。

まず、計算能力がなければ、解法がわかっているのに正しそうな答にならない!という大変悔しい想いをすることになるでしょう。多くの受験生がこういった悔しさを経験したことがあると思います。確率の解答なのに、1を超えている、とか。2桁をマークするのに3桁になってしまったとか。「解法がわからなくて0点」の人と、「解法がわかっても0点」の人は、結果がすべての試験では同じ評価を下されてしまいます。
手が動くのに、適切な解答に辿りつけない。こうした状況に対処する力はおそらく計算の力でしょう。

次に、計算に慣れていないと、大いに時間がかかる、ということです。
計算のスピードは訓練によってかなり速くすることができます。訓練されたスピードで解くことができれば、時間が足りなくてできなかった!という悩みの解決にかなりの程度貢献するでしょう。
ここで、計算の力について述べられた一節を紹介しましょう。『本質の解法 数学Ⅰ・A』では計算について次のように述べられています。



数学の基礎には計算がある。計算ということばは機械的に聞こえるが、計算が機械的な処理にすぎないと理解するまでには、それなりの修行が必要である。厳しい修行を経た職人だけが洗練された勘と技とをもつように、数学でも、数学の感性を体で覚えた人だけが先へ進むことができる。
安光秀生『本質の解法 数学Ⅰ・A』(旺文社、2003、9頁)




ここで述べられているように、次のStepに進むためには、「数学の感性を体で覚え」る必要があります。特に、時間制限のある受験数学においては基礎的な問題については「体で覚え」ておく必要性は言うまでもないでしょう。

以上の議論から、「わかった」をもって、上のレベルの問題に進むのではなく、「わかった」問題を体で覚え、「できた」という段階に引き上げてから、より上級の問題に取り組むことが肝要であることがお分かり頂けたかと思います。

■ 推薦教材

上田惇巳他『カルキュール数学I・A―基礎力・計算力アップ問題集
上田惇巳他『カルキュール数学Ⅱ・B―基礎力・計算力アップ問題集

■ 推薦教材についての注意

現状、一般に入手できる教材としてはこれが最も優れていると思われます。
教科書傍用問題集では、『4STEP』、『サクシード』、『テーマ』などが利用できます。特に、4STEPはオススメです。教科書配給所でしか入手できませんが、問題レベル・数ともに大変優れています。

※Amazonマーケットプレイスにいくつか在庫があるようです。リンクを貼っておきました。

最初からここまで昇ってきた人は、入手が容易く解説の丁寧な『カルキュール数学』を利用することをお勧めします。

■ 学習方法

原則として、前から順に解いていきます。
今回の目標を踏まえ、「止まらずにスラスラ解ける」という状態を目指します。
注意して欲しいことは、学習方法は目的によって決定される、という単純な事実です。
上記のような目的を踏まえれば、自ずと学習方法は見えてくるでしょう。

※4STEPを利用する場合はB問題を飛ばして学習します。


■ 次のStepへ

手を止めずにすべての問題が解けるようになったならばStep4へ。




プロフィール

光塾

Author:光塾
東京大学大学院教育学研究科にて「学習法略」の研究をしています。

「効果的な学習法は人によって異なる」。この当たり前の事実に、どれだけの人が気づいているでしょうか。

受験業界においては、「勉強法」というものは「法則」というにはあまりにも根拠に乏しく、個別具体的な「俺のやり方」に過ぎないことが多々あるように思われます。

そこで、戦国時代の如く統一されず、受験生を混乱の渦中に陥れている個別具体的な「俺のやり方」の乱立に対し、科学のメスを入れ、「自分に合った学習方略」の発見・選択の助けを行いたいと思っています。

つまり、学習法を科学するのです。

今まで受験業界においては、個別具体的な経験を過度に一般化するに留まり、このような統一的な視点が欠落していたように感じます。

「効果的な学習方略」の選択と、欲しい結果に見合う努力さえあれば、誰でも望む結果に到達することが可能です。

10の努力を100の結果にすると吹聴するような怪しげで奇を衒った方法はここでは紹介していません。

普通にやって、普通に受かる。

そんな方法を、科学的方法論に基づき、解明していきたいと考えています。努力が正しく報われる社会の実現に向けて。



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